私はハグのまほうにかかってしまった。主人や子供達とのハグは何とも言えない幸福感に包まれる。ハグすると疲れが取れるし、安心する、元気になれる。ハグのパワーは絶大なのに、どうして今まで知らなかったのだろう。 初めての妊娠出産で里帰りしたとき、母にハグをした。大人になってから初めての母とのハグ。今にして思えば情緒不安定だったのだろう(笑)母は驚いたろうが、私には自然な流れだった。私の大きなお腹と一緒にハグするのがとても気持ちよかったらしく、母は照れながらもギュッとハグを返してくれた。母は温かく、なんだかとても安心した。 今では3人の子供に恵まれ、帰省する度、母とハグする。父は恥ずかしいらしく、握手して、私と母がハグするのをほほえましく見ている。母は子育て頑張ってねとハグを返してくれる。子どもたちもおじいちゃんおばあちゃんとハグして、また来るねと手を振る。母も父も私もみんな、温かい気持ちになった。
絵本作家の平田昌広さんより
私のもとに届いたたくさんのエピソードのなかで、はじめからキラキラとひかりかがやいていました。それがぴろろんさんの「ハグのまほう」です! ぴろろんさんがおかあさんとのハグで魔法にかかったように、私は「ハグのまほうのまほう」にかかってしまったのかもしれません。読みおえるのと同時にヘンミユキさんの絵の世界とともに絵本のおはなしとして、イメージがほぼできあがっていました。みなさんにも魔法がかかりますように。世界が愛でいっぱいになりますように。たいせつなひとと、ぎゅ〜っとハグしましょう!
絵本作家のヘンミユキさんより
見ている人をも温かくしあわせな気持ちにする「ハグ」の不思議な力が、世界中に広がる壮大なお話を、動物達で優しく楽しく表現出来たらとの想いで絵を描かせて頂きました。読み終わったあと、誰かとハグしたい気持ちになって頂けたら嬉しいです。作画中、自分を励ます意味で毎朝セルフハグをしていました。今後も習慣にしていきたいと思っています。
原作者 ぴろろんさんの受賞コメント
最近甘えん坊のお姉ちゃんに、「私の赤ちゃんの頃のお話して」とせがまれます。
出産時の話をするたび、思い出すのは私の「母」のうれしそうな顔でした。
里帰り出産で初めてママとなる私をやさしく見守ってくれた母。
不安な気持ちでいっぱいだったけど、何も言わずぎゅっと抱きしめてくれた母。
子供たちに出会えた喜びと母をおばあちゃんにしてあげられた、この幸せな気持ちを形にしたくて応募させていただきました。
このような機会を与えていただきました、春日井製菓様と心温まる素敵な絵本をこの世に送り出していただいた、平田昌広先生、ヘンミユキ先生に深く感謝いたします。