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2022.01.10

【幼児期の終わりまでに育ってほしい姿】三歳児ラムネでおままごと【西川教授解説】

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幼児期の学びの姿

3歳頃になると、お家での経験を遊びに取り入れることが増えてきます。特に、家庭で日常的に繰り広げられる食事やレジャー、ペットとの生活などは、絶好の遊びのテーマになります。そんな要素が入り込んだ、いわゆる「おうちごっこ」は、3歳頃の子どもたちの大好きな遊びのひとつです。その「おうちごっこ」の中でも、園で必ず環境としてあるのがキッチンで、そこで腕を振るう子ども達の姿は見慣れた風景です。この写真では、フライパンを駆使し、手慣れた手つきでごちそうをつくっていますね。色とりどりのセロファンを野菜に見立てているのでしょうか、炒め物が見事に食卓を彩っています。

このありふれた風景からも、幼児期の学びの姿が見えてきます。子どもはどんな遊びでも、くり返し遊び込むことによって、様々な力を発揮していきます。
その力を10にまとめたものが「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」なのです。具体的には、
①健康な心と体
②自立心
③協同性
④道徳性・規範意識の芽生え
⑤社会生活と関わり
⑥思考力の芽生え
⑦自然との関わり・生命尊重
⑧数量・図形、文字等への関心・感覚
⑨言葉による伝え合い
⑩豊かな感性と表現
の10項目です。

遊びで何の力が養われるの?

では、一連のこの写真の遊びには、どんな力が発揮されているでしょうか。家族の日常的な生活からフライパンを使い、炒め、味付け、盛り付けるという流れを再現しているあたり、⑤社会生活とのかかわりが発揮されています。また、色とりどりのセロファンを野菜に見立てるあたり、⑥思考力の芽生えも駆使しています。また、盛り付けられた皿をみると、バランスよく食材が配置され⑩豊かな感性と表現も感じられます。丁寧に読み解いていくと、全ての姿がこの遊びにはあるかもしれません。

遊びはそれ自体が目的で、うまくできることや、見た目の美しさを求めること自体意味がないのです。そのプロセスの中で、どのような力を発揮し、体験として蓄積するかが大切なのです。

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