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2021.11.25

はじめてのラムネ~手先を使ってセロハンから取り出す経験~【西川教授解説】

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生まれて初めてラムネの味を堪能している3歳児さんです。
初めてのラムネのお味はどうだったのでしょうか?「おいしい!」という一言からも、ご満悦だったようです。
味が気になるエピソードですが、ちょっと違った場面に注目してみたいと思います。
それは、ラムネのセロファンをはがすところです。この場面がなかなかおもしろいのです。

セロファンをはがし、ラムネを取り出すことは簡単なことではありません
セロファンのはしとはしをしっかっと持ち、引っ張ることが必要です。
しかし、経験がまだ少ないのでしょう、この子は近くの大人に手伝ってもらいます。
大人の手助けで、やっと姿を現したラムネをみて、子どもは思わず「ヒュー」と声をあげ、「でてきた!」とつぶやいています。

大人にとっては一瞬の行為であり、ラムネを食べるという目的の前では、そのプロセスに過ぎないことかもしれません。
でも、子どもにとってはとても心が躍る行為なのです。

まず、ラムネの包み方について、皆さんはどのようにねじられているかご存じでしょうか。
もし目の前にセロファンがあったら試してみてください。
ねじれている部分を右と左に置き、右側を上にねじれば、左側も上にねじらなければ簡単にほどける包み方にはなりません。
試しに学生に包ませたことがありますが、経験がないとこのように包めなくて、うまくほどけないのです。
物事の法則を、経験を通して獲得していくのです。また、セロファンを力強く握るという行為は、指先の技巧性や緻密性にも栄養になるでしょう。
大人の援助が必要なこともありますが、少しずつ自分ですることが増え、経験を豊にしているのです。

子どもの行為は、その行為自体にいろいろな意味が込められています。
どんな些細な動きでも、子どもにとってどんな意味があるのか考えてみると、イタズラひとつとっても、厳粛な行為に見えてくるかもしれません。

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