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2021.08.30

【五感】ラムネを口にほおばる!自立心や探求心の芽生え!【西川教授解説】

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お口いっぱいにお菓子をほおばっていますね。

大人がみると、喉に詰めないかという心配から、すぐに止めてしまうのではないでしょうか。もちろん、子どもの安全は最優先ですが、なぜこんなことをするのか考えると、子どもが生きるための力を、自らが養い培う経験であることが見えてくるのです。

口周りの筋肉が五感を感じる始めのポイント

子どもは何でも口に入れようとします。これは、口周りが発達しているということで、子どもの中で一番刺激を受け止めることができる場所だからなのです。生まれてすぐミルクを飲むことで鍛えられた口周りの筋肉や感覚が、五感を感じるどの場所よりも先に発達しているからです。だから子どもは、まず口に入れて確かめようとするのです。ミルクを飲む際、哺乳瓶の先がいつものものと違うと嫌がる場合がありますね。それはまさに、口で確認し、どういうものであるのかと認知し判断する能力が高いということなのです。

自立心や探求心の芽生え

口にほおばる姿は、子どもの好奇心、トキメキそのものです。気になるモノを、一番発達している口に入れて、確かめています。子どもにとっては自然な行為であり、自立心や探求心の芽生えとも言えるでしょう。自立心や探究心からスタートした「口いっぱいにほおばる」行為は、セロハンの感触や、セロハン越しにほのかに伝わるほのかな香りをダイレクトに感じることができます。さらに、これまでの口にほおばる経験と比較しながら、量や形状の違いを確認したり、今までとは違う堅さや味わいなどを口で楽しんだりしているのかもしれません。

子どもの「口にほおばる」行為は、子どもならではの物事の認識作業でもあり、物事から受けた刺激によって自分を表現する行為でもあるのです。誤飲など、子どもの安全には十分配慮しながらも、子ども一人ひとり違う表現活動を、親子で一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。

連載でお送りいたしますので、次回もお楽しみに!