Kasugai春日井製菓株式会社

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おかしなひとたち

職員室編③ おかしなサマースクールin愛知

共に創り共に奏でた145日間【職員室編③】

◎畑と古民家で真夏の満腹参観日(8月20日/火)
自社製品の新たなストーリー

昨年人気だった講座の2024年バージョン。夏野菜の収穫後、囲炉裏のある古民家で調理をしてランチタイム、という流れは変わらない。昨年は調理がメインだったが、今年は料理以外の “作る” 要素をプラス。夏休みにピッタリな、キャンプ気分も味わえる講座となった。

「ガンガン焼き」ならぬ、囲炉裏での「ガンガン蒸し」と、本物の竹を使った「流しラーメン」というアイデアは、参加企業の商品から、メンバーたちが考え出したメニュー。「ガンガン焼き用」として販売されている商品に、100均の蒸し台を入れた “おかサマバージョン” を作り、実際に囲炉裏で試し蒸し。流しラーメンは、本職が大工のおかサマメンバーが、竹の伐採方法から、節取り、竹組みをメンバーに伝授。

こちらもラーメンを流してリハーサルを敢行。竹水路の長さや傾き、水の流れなどを確認、調整後、もちろん試食も!

「う〜〜んウマイ!」

当日の天気はそれまでの快晴から一転曇り予報に。雨の場合を考えて、代替案もメンバーで話し合う。また子どもたちが工具を使うため、保険の加入も。さらに畑から古民家までの車移動に伴う駐車場の確保と場所も決めてあらかじめ参加者に連絡。事前の不安をすべて解消しておくことが、心から楽しんでもらうための大前提だ。

当日の早朝はなんと土砂降りの雨。しかしここで “おかサマの奇跡” が起きた。畑に到着すると雨はピタリと止み、涼やかな風が吹く中での収穫体験に、メンバー全員ガッツポーズ。古民家に移動する頃には真夏の日差しが戻り、薪割りも竹水路づくりも屋外で行い、汗をかいた後の冷たいラーメンは格別!流しても流しても子どもたちの争奪戦が繰り広げられ、用意した30食分を、親子14人であっという間に完食。デザートのドーナツも食べて、満腹になって笑顔で帰途につく子どもと大人たちを見送ったら、いよいよお待ちかね、メンバーのランチ大会。
「ざるラーメンのつゆに味ぽん入れるといい感じ」「ごまだれもうまい」「ラーメンつゆに丸搾りゆずもさっぱり!これ、好きかも」と、それぞれ好みのつけ汁が次々と誕生。
そもそも流しラーメンなんて聞いたことがない。ガンガン焼きを応用した蒸し野菜の出来栄えも◎。会議室で悩んでいるより、ワイワイ楽しむこんなところに、新たな商品の展開のヒントが潜んでいるものかも…。

◎おかしな愛を知らnight(8月20日/火)
Good Vibes&Good Teamwork

「名古屋飛ばし」は、愛知県民にとってはすでにお馴染みのワード。でも本当に愛知県ってそんなに魅力がないの?
そもそもおかサマの大きな目的の一つが「愛知を盛り上げよう!」だからこそ、まずは愛知のことをちゃんと知らなくちゃね!と企画が始動。愛知へのUターン組とIターン組、それぞれから見る愛知の“おかしな”魅力を深掘りしつつ、参加者と「愛知愛」にどっぷり浸かっちゃう。バックグラウンドが多彩なおかサマメンバーがいるからこそ成立したトークイベントだ。チームメンバー内のキーワードは「Good Vibes Only!」。


ファシリテーターを含めて、生まれも育ちも、現在の社内での立ち位置も異なる5人全員が集まり、顔を見ながらお互いのことを徹底的に知ることから始まった。メンバーが少人数だからこそ “リアルに会う” ことにこだわり、顔を突き合わせた。ミーティング名も「バイブス確認会」。このチームもどこまでも熱い!

前半の登壇者が「これだけは言いたい!」という愛知のおかしなところを語り合った後、後半のワークショップでは、参加者が愛知の魅力について語り合い、さらに場を盛り上げる。話のネタになるようにとメンバーが愛知県にまつわるキーワードのカードを用意。

資料として使ったのは、愛知県が発行する「新しい地域づくりビジョン」の資料。愛知県の将来の展望をまとめたもので、データに基づいた説得力のあるキーワードに、参加者の納得度も高かったよう。実はこのトークイベントには、一般参加者として複数のおかサマメンバーがテーブルを囲んでいた。特に県外出身のおかサマメンバーは、愛知愛でヒートアップする愛知県民に圧倒されたよう。「なんだかんだ言って、みんな愛知が好きに決まっとる。こんなええとこ他にないがね」。これぞ愛知県民のGood Vibes!

◎うちのおかしな働き方(8月21日/水)
隣の芝生は何色?

世界を一変させたコロナ禍の後、働き方の常識もがらりと変わった。企業同士、業務上での繋がりがあっても、実際に社内でどんな働き方をしているのか、どんな社内制度のもとで社員が仕事へのモチベーションを維持・向上させているのかは、わからないものだ。

同じ業界内のトークイベントならば話すとしても、おかサマメンバーのように、まったくの異業種であればそんな機会も滅多にない。隣の芝生が青いのかもわからない状態だからこそ、もっと知りたい!という探究心が、登壇者同士のトークの濃度を高める。ここがおかサマトークイベントの “おもしろさ” に繋がっている。
事前に5社6人のメンバーが、ミーティングで自分が “おかしな” と感じている働き方のキーワードをひとつ、2つ挙げる。これを軸にイベント内容を組み立てていく。参加者の頭の中もクリアになり、企業間の違いも明確になる。

当日は出されたキーワードからテーマを2つに分類し、前半と後半という2部構成に。打ち合わせ時で、すでに自社の “おかしな働き方” について他のメンバーからの率直な意見と感想をぶつけ合ったことで、自分では気付いていなかった“おもしろさ”を自信をもって語る6人の登壇者。

聞いている参加者に深く届くことは当然だろう。決して自社を自慢するわけではなく、お互いを認め合っているからこそ生まれる和やかな空気感は、おかサマメンバーの人柄が作り出すもの以外、なにものでもないと感じさせる時間だった。

さらに耳に心地よく響く、進行役の声のやわらかなトーンとのハーモニーも見事だった。隣の芝生の色はとてもカラフルで、どれも魅力的だった。

◎夏の疲れを癒さナイト(8月23日/金)
参加者の一体感

暑さと仕事でヘトヘトになっている人に向けての講座だから、実施は金曜日が最適。場所もオフィスビル内というのがシチュエーションとしても◎。詳細打ち合わせは「夏の疲れを癒すランチ会」でと、蕎麦や味噌料理などを楽しみながら、ランチミーティングを開催。イベントを担当するチームごとに、通常業務の合間を縫ってのミーティングもさまざまだ。複数の講座に参加しているメンバーも多く、別のチームのやり方を応用したり、提案し合ったりと、複数参加することでのアイデア出しや、推進のノウハウなど幅が広がっていく。

多くの企業がコラボする講座では、参加者へのお土産も豪華になる。

景表法を遵守するためには参加費に対して、お土産品はいくらまでOKなのか、消費者庁のサイトで調べたり、直接電話で尋ねたり、他の講座とも情報を共有した。特にこの「癒し」イベントでは、試飲、試食を伴うため、保健所への申請、許可取りも行った。お土産品に関しても調理したものは渡さず、既製品にとの指示を受け、お土産品の価格(見本品のシールを貼ればOK)や内容についても具体的に進めていく。安心・安全に講座を進めるためには想像以上に手間がかかっていた。

当日は、2つの会場を利用することで、「実践編」と「試食編」の内容の違いをより明確にした。実践編では「疲れを癒すのは足元から!」と、プロトレーナーによるもみほぐし。人前でオミアシを晒すなんて大丈夫か…と事前にメンバーが危惧していたことは何だったのか?と思うほど、さっと裸足になった瞬間生まれた、参加者全員の摩訶不思議な一体感。

このライブ感がたまらない。いい雰囲気のまま後半の「試食編」に移ると、グループワークの話し合いは誰もが饒舌。“謎ドリンク”の解説メンバーたちもノリノリ。「自宅に帰ってからも、疲れを癒してほしいよね」。馬油や玉ねぎ、味噌、ポン酢など、当日に使った材料や食材はお土産として手渡された。ここにも愛がたくさん詰まっていた。

◎おかしな団地の文化祭 in kozoji(8月24日/土)
強く熱い想いは奇跡も起こす

40名近い運営スタッフが動く、スケールの大きなイベントとなった。当初は映画祭の予定だったが「せっかく高蔵寺ニュータウンで行うなら、入居者の家族全員が楽しめる内容へ」と進化していく。食の提供、ワクワクの提供、環境の提供、など大枠から決めていき、何をするのか、何ができるのかは、参加企業が多い分バラエティに富んだ意見が出た。その反面、絞り込みのために何度も話し合いを重ねた。ある程度内容が決まってくると、やるべきことを思いつくままにメンバーが出し、それぞれに担当を決めていく。規模が大きくなるほどやるべきことは比例して増える。次第に、このイベントの最終的な目的や参加者のメリットなど、木を見て森が見えなくなりかけていく。

ここで、全体統括の春日井製菓おかしな実験室室長から緊急招集がかかった。もう一度イベントを見直す。メンバーの誰かが不安を抱えたままでは、一つになれない。この時のオンラインミーティングで、全員が質の高いイベントを創り出す難しさを噛みしめたことは間違いない。とはいえ、細部まで決めきれていない状況でPeatixリリース日を前日に控え、タイトル、参加費、スケジュールなどほぼすべてを変更。不安要素は山積していた。ただこの時には「やる」と決めたことは、全員でやり通すしかない!何度も何度も繰り返し話し合いを重ね、不安を語り合ってきたことで、チームの一体感は揺るぎないものになっていた。

具体的な交渉事項の確認や書類作成と提出、物品の確認と購入・搬入、チケット作成、協賛品依頼、キッチンカーの提供商品の確定と依頼、集客のためのチラシの配布など、ざっと洗い出しただけでも、やるべきことは、20項目以上にわたった。

炎天下の藤山台団地で3,000枚ものチラシを配って集客を図り、夜の映画上映をメインイベントと位置付けているため、リハーサル上映も行った。

このチームメンバーの団結力と共創感が、当日の天候をも変えてしまう奇跡を起こした。「外で上映しなくちゃ意味がない!」。幹事の想いはメンバー全員の想いでもあった。スクリーンを10分で組み立てたのは史上最速。担当者自身も舌を巻いた。春日井市長が応援に訪れ、地元のテレビ局の取材も入った。終わってみれば、キッチンカーのコラボ商品も全品完売!こんなエモーショナルなことができちゃうのがおかサマなんです。

◎お菓子でドーナツデコ放題(8月27日/火)
BtoBとBtoC企業が同じ舞台に

今回のおかサマメンバーで、日々接客販売を行っているのは、実はクリスピー・クリーム・ドーナツジャパンの1社しかない。昨年に続き、子どもたちに大人気のこの講座は、唯一接客のプロが子どもたちに夢と楽しさを届けてくれるものだ。今年は新たにドーナツを入れるオリジナル名入り缶を、側島製罐が作成することとなった。参加チケットも5日間で完売。運営メンバーも集まり、缶のサイズの確認、当日の進行について打ち合わせも完了。やはり2度目の講座は事前準備がスムーズだ。

ただ、そのまますんなりといかないのが、おかサマの “おもしろい” ところ。今回は、歴代最強クラスの台風10号の襲来だった。「超低速迷走台風」で1週間前になっても予測不能に。毎日、天気予報を見ては、早く通り過ぎて!さもなくばちょっとそこでじっとしていて!誰もが願った。最終的に決行を決めたのは前日の17時。ヒリヒリしたが、台風はまだ来ない!

当日、雲の合間から晴れ間も覗く天気となり、子どもたちは元気よく集合。甘い香りに包まれたカフェテリアは、運営メンバーたちも自然と笑みがこぼれる。講座は、クリスピー・クリーム・ドーナツジャパンのメンバーによるドーナツクイズでスタート。デコレーションが始まると、クリスピーメンバーたちは、子どもの目線を合わせて笑顔で語りかける。子どもがドリンクをこぼしてしまうと、すぐに駆け寄り笑顔で対応。普段、同じ舞台に立って接客業を見ることがない、メーカーメンバーにとっては、接客のプロとはかくあるべき、という刺激をもらったと語った。

一方、今回サポーターとして店舗から駆けつけたクリスピーチームのスタッフは、「こんなにピュアに楽しみ、喜んでもらえるなんて!」とイベントに参加できた感動を言葉にし、中部エリアのスーパーバイザーで、昨年に続き2度目の担当となった幹事メンバーは、「この会社、この製品がこんなに愛されていることが本当に嬉しい。いい会社だと思う」と涙ながらに語り、皆の胸を打った。かくして、今年のおかサマは幕を閉じたのである。

 

ライター:ましもさとこ

一日一餡を公言するアンコ好きライター。
甘いも、しょっぱいも、熱いも、冷たいも…どんなお菓子も人間もなんでもござれ!
2児の母でもあり、自宅にはお菓子専用ストッカーを設置。
通称「グミ也」と呼ばれるグミ好きの次男のために箱買いしている「つぶグミ」(特につぶグミプレミアムがお気に入り)が占拠している。