Kasugai春日井製菓株式会社

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おかしなひとたち

#職員室編① おかしなサマースクールin愛知

共に創り共に奏でた145日間【職員室編①】

2024年8月1日(木)を皮切りに、およそ1ヶ月間開催された「おかしなサマースクール in 愛知」。子ども向き、大人向き、親子向きのカテゴリーで、全12講座(1講座は台風のため中止)に900人の参加者が集い、スタッフと共に夏の学びを大いに楽しんだ。参加企業は全29社、運営スタッフは78人。これまで何の接点もなかった企業同士がほとんどで、いかに肩を組み、ゴールテープを全員で駆け抜けたのか。

全国でも例を見ない、地域共創&共奏イベントを運営側からの視点で「職員室編」としてお届けします。

2024年春。名古屋の桜の開花は昨年より11日も遅かった。

もしや待っていてくれた?そう、4月4日(木)、満開の桜が「おかしなサマースクール(以下おかサマ)」の始動に花を添えてくれた。そこから8月の初日を迎えるまでのおよそ4カ月間にわたる、おかサマの職員室で何が話し合われ、どう進めていったのか、時系列で追いかけてみた。

 

4月

◎「おかしなサマースクール in 愛知 2024」いよいよ始動!スラック開設

78人もの運営スタッフが同じ目的に向かって走り続けるために、メッセージングアプリ「Slack」を導入。全員が一つの場所に集まり、一体感をもってゴールに向かうための重要なツールとなった。初めて利用する人には、通常業務で活用している人がサポートする形で伴走してもらえたことも心強かった。まずは全員がSlack上で自己紹介。ほとんどの人が“はじめまして”同士となった今回。会社や仕事、趣味や推しなどを自由に綴る。新しい出会いはいつでも、いくつになってもワクワクするもの。アイコンの顔写真を見ながら、どんな人か、これから一緒に何ができるのか、少しの不安と大きな期待を持って、顔合わせの時を待ち望んだ。

◎オンラインでキックオフミーティング

40人近いメンバーがオンライン上に集合しての初顔合わせとなった。春日井製菓おかしな実験室室長の原智彦さんが進行役となり、「おかサマ」で得られる成果や講座の作り方、Slackの活用術などを説明したのち、ブレイクアウトルーム機能を使い、5人1組に分かれておしゃべり。自社や個人の強み、おかサマで達成したいこと、講座のアイデアなどについて1時間たっぷりと語り合った。キーワードは

「OPEN! FLAT! DIVERSITY!」

ちなみに、私が参加したグループは、名古屋や東京から集まった異業種5人組。うち3人は、はじめましての方々だった。アイデアを語り合う中で感じたことは、「自社製品愛が強すぎて、思考が固まってしまっている」こと。「こうあるべき」からの解放が課題として上がった。最終的には、ここで同じグループになった株式会社シアンの巨大段ボールスクリーンが、『おかしな団地の文化祭』で初の屋外使用というチャレンジに繋がったことは感慨深い。

◎縁の下の幹事団を組成

全体の進行をよりスムーズにし、より“おかしな”講座にするために、3つのチームに分かれ、それぞれのチームリーダーが指名された。

『Slackチーム』…おかサマの生命線とも言えるSlackの管理、活用方法のサポート
『団結促進チーム』…開催会場の選定や、参加者同士との一体感を高める
『企画脚本チーム』…さまざまなアイデアを検証、ブラッシュアップして、企画の輪郭を作成する

大枠の役割分担が明確になったことで、何かを思いついた時に、その思いつきを飲み込むことなく、担当チームに伝えやすくなった。一方幹事団もメンバーの牽引役として、自覚と責任をもってスピード感のある決断を下していくようになる。

◎ミツカンミュージアム訪問

参加企業の一つ、Mizkanのご厚意により、リニューアルしたばかりのミツカンミュージアム(MIM)へ、運営メンバーおよそ30人で訪問した。

講座会場の候補であり、会場の下見兼メンバーの懇親を図っての見学会となった。特別にミュージアムの館長にアテンドしていただき、各種体験を通して、ミツカンの歴史と伝統、さらにものづくりのこだわりについて楽しく学んだ。

「他の参加企業の工場訪問もおかサマの企画になりそう」「バーチャルを使った企画ができそうじゃない?」などさまざまなヒントが得られた有意義な時間となった。みなさん、とにかく前向きです!

リアルで顔を合わせるのが初めてとなったこの日、見学終了後にあらためて自己紹介を行い、自社と自身をアピール。その後は2班に分かれて、Mizkan本社最寄の半田駅周辺で“カンパ〜イ!”と相成りました。

5月

◎第1回企画作戦会議(オフライン18名、オンライン12名)

具体的な企画立案のための会議がスタート。ここから一気に走り出すことになる。

オフライン出席者が4つのグループに分かれて、企画案出しを行った。どのように発想を広げるのか、その方法については、(株)de la hatarakuの林さんがレクチャー。マインドマップのルールに従い、グループごとに模造紙に自由に書き込んでいく。発想に天井を設けず、全員で思いのまま空想の世界を彷徨う。

「こんなことやりたい!」「これができたらおもしろい!」参加者全員がアウトプットしていく。既成概念を取っ払って、何を言ってもいい!何と楽しいことか。

この段階で何となくカタチとして出てきた企画の中から、実際の講座まで昇華、実現したのが「告白(全身全霊絶叫祭)」、「流しそうめん(流しラーメン)」「フードロス、端材」だった。

さて残りの企画はいかにして生まれたのか?

6月

◎第2回企画作戦会議(オフライン27名、オンライン7名)&タマデックサウナ親睦会

1回目の作戦会議から10日後に行われた第2回企画作戦会議。この間に各メンバーがSlack上に次々と企画案を自由に書き込んでいった。わずか10日間で具体的に出された企画案は全29本!この熱量たるや!本気で楽しみたいと思っているメンバーが間違いなく集まっている。ここからは、幹事団がイニシアティブを取って内容を精査し、要素を組み合わせるなどしながら、具体的な企画案を13本まで絞り込んでいった。多くのアイデアが出てきたことで、思いもよらないコラボが実現しそうな予感に、企画担当の幹事団も2回目の企画作戦会議を心待ちにした。

※第2回企画作戦会議で決まった講座

 

会議では、幹事団による絞り込んだ13案の説明と、参加する企業、各講座の幹事役、日程と場所などを確定。どの企業もバランスよくコラボできるよう、全員で一つずつ確認し合っていった。講座ごとの幹事役に関しては、ある程度幹事団で想定しておき、その場で打診。

答えは“「はい」か「YES」か「喜んで」”のおかサマメンバー。

全員が元気よく快諾。このスピード感が実に心地良い。会議終了後は、これまたご厚意によりタマディックでサウナ懇親会。特別に貸切にしていただいた、最上階にあるフィンランドサウナへ。企画のさらなるブラッシュアップのために、という名目でしたが…女性チームは“サウナ de 女子会”。おしゃべりに花が咲いてしまいました!

◎講座の最終確定。プレスリリース、スリーブ準備

ここからは、講座ごとに幹事役を中心にメンバーで推進していく。このスピードも驚異的に速かった。Slackに講座ごとのチャンネルが立ち上がると、“顔”ともいえる講座名をチームメンバー全員で練り上げる。こうして確定した13講座。各チームでメンバーのスケジュールを調整し、各々のスタイルで集合。具体的な講座の内容を詰め、プレスリリース用の資料を作成した。同時にクリスピー・クリーム・ドーナツとのコラボドーナツの発売期間、ダズンボックスに添えるスリーブの作成、確認を進める。いよいよ13隻の船は大海へと漕ぎ出した。

7月17日

◎クリスピー・クリーム・ドーナツと春日井製菓のコラボドーナツ発売&Peatixによる参加申込開始

昨年に続き、今年もクリスピー・クリーム・ドーナツとのコラボドーナツをリリース。「こんぺいとう 水風船」と「つぶグミぶどう 花火」の2種類。いずれも岐阜県内の高校生とのコラボ企画商品で、東海3県8店舗で8月31日まで販売された。

同時に、全講座のチケットも発売開始!さあ、ここから参加者数の表示画面との睨めっこが始まる。全員の願いはただひとつ。完売御礼!

職員室編②へつづく

ライター:ましもさとこ

一日一餡を公言するアンコ好きライター。
甘いも、しょっぱいも、熱いも、冷たいも…どんなお菓子も人間もなんでもござれ!
2児の母でもあり、自宅にはお菓子専用ストッカーを設置。
通称「グミ也」と呼ばれるグミ好きの次男のために箱買いしている「つぶグミ」(特につぶグミプレミアムがお気に入り)が占拠している。