おかしなくらいおかし好きおかしなひとたちおかしな新入社員交流会その1【畑編】
おかしな新入社員交流会その1【畑編】
2024年4月、春日井製菓に入社した新入社員は全部で11人。キャンディやグミ、豆菓子などを作る工場で製造業務を担当しています。それぞれが現場に少し慣れてきた5月のおわり、JR中央本線・春日井駅から徒歩8分の「おかしな実験農場」にて、新入社員交流会が行われました。
交流会当日、JR春日井駅に集合した新入社員のみなさんは、なんだかちょっと怪訝そうな顔つき。
「研修なのに、なんで畑?」
「暑いし、日焼けしそうだし、屋外は苦手…」
そんな心の声が伝わってきます。
畑に到着し長靴に履き替え、交流会がスタート。まずは春日井製菓おかしな実験室「畑と自分を育てる日」(詳しい説明はこちら→春日井製菓 – Kasugaiおかしな実験農場)担当の高木さんから、畑の説明と注意事項が伝えられました。
「今日は作業に没頭しすぎないことが大切です。みんなと話しながら作業するのはOKですが、没頭しすぎて一人で黙々と作業しないようにしてください。」
次に総務課の中村さんからは、交流会の目的についてお話がありました。
「今回のイベントは、実は会社としても初の取り組みです。新入社員のみなさんに、同期のつながりを深めてもらいたいと思い企画しました。仕事をしていくには仲間が必要ですが、各配属先では同期の交流が取りにくいもの。ですから今日は『新人研修』のような堅苦しいものではなく、ぜひざっくばらんに『交流』してみてください。違う部署の社員もたくさん来ていますので、いろいろな人と話をしてみてくださいね。」
そして畑のオーナーである株式会社de la hatarakuの林さんからは、こんなお話がありました。
「実は人間って、土に触ると気持ちが安らいだり心が広くなったり、いろいろないい効果があります。今日はとにかく土やいろいろなものに触り、普段かいだことのない匂いや、耳を澄ますと聞こえる小さな草の音など、五感をフル活用してください。そして畑の作物だけじゃなくて、今日参加しているみんなのことを見てほしいです。この人はどんなことを喜ぶのかな、どういう人なのかなと感じてください。会社に初めて入ったときの同期って、すごくいい仲間になる可能性のある人たちです。私も初めて就職した会社の同期の仲間は、今でも特別な存在です。ぜひ今日一日は、身体を動かして楽しんでいきましょう!」
その後は新入社員だけでなく、参加者全員の1人1分自己紹介タイムへ。話すお題は、名前、所属部署と今の心と体の声、そして「ここ2ヶ月間に起きたプライベートのグッドニュース」について。
一人ひとりの「プライベートのグッドニュース」は…
・バレーボールの試合にたくさん出られてよかった。
・初めて行ったラーメン屋がおいしかった。
・キャンプをして3日間人生初のフェスに参加。
・推しの動画に自分が映り込んでいた!
などなど、個性豊かな回答がずらり。
みんないったいどんな人たちなんだろう?そんな思いを巡らせながら、農作業がスタートしました。この日の一番のポイントは「土づくり」。キクラゲ農家が使った「廃菌床(はいきんしょう)」や街路樹の剪定枝を粉砕したウッドチップ、地ビールの会社の製造過程で出た麦芽などを近隣の事業者から譲り受け、畑の土に撒きます。春日井製菓の「おかしな実験農場」では、そのままでは捨てられてしまうものを再利用し、完全無農薬で野菜を育てる「アップサイクル農業」を行っています。
廃菌床、ウッドチップ、ビールのしぼりかす…これらの材料は土の中の環境を整えます。一つひとつが微生物のエサとなり、良い微生物を増やすための呼び水になり、豊かな土壌を育みます。
手分けして運び、畑にどんどん撒いていきます。廃菌床は袋から出して、足でつぶします。みんなでやると、作業はあっという間でした。若い力は偉大です。
林さんからはこんなお話もありました。
「我々は畑で作物をそだてているわけではなく、作物が育つ環境を整えています。みなさんと同じで、畑の作物も実は、放っておいても育つんです。でも健康に、よりよく育つためには、環境を整えてあげなきゃならない。家庭環境を整えて、職場環境を整えていかないと、心と身体のバランスが崩れてしまいますよね。それと同じように、作物が元気に育つための環境、つまり土の中の環境を整えてあげるのが我々の仕事です。」
「実は土の中の微生物も人間社会と同じように、いいやつが2割ぐらい、悪いやつが1割ぐらいいます。そして残りはどちらでもない『日和見菌(ひよりみきん)』です。『日和見菌』はいいやつが増えるとそっちに傾くので、土全体がとてもいい感じになる。一方、悪いやつが増えると、全体が悪い方に引っ張られて、微生物の状態が悪くなる=腐敗します。納豆やお酒のようないい状態で発酵すると、植物が喜ぶ環境になるんです。」
ここまで聞くと、土づくりは組織づくりに似ていることに気づきます。
最後はみんなで収穫体験をしました。
時にはぬかるみに足がはまってしまい、動けなくなる人も。
暑い中でしたが、午前の農作業が終わる頃には、たくさんの笑顔があふれました。
そして新人交流会は、午後の座学編に続きます。
午後に行われた古民家での
おかしな新入社員交流会その1【座学編】はこちら。
https://www.kasugai.co.jp/okashifreak/shinjinzagaku01/